カイギュウランド たかさと【喜多方市】

行って見て発掘しよう
１000万年前の化石発掘体験

１０００万年前まで一帯が海だったという喜多方市高郷町は、あちらこちらで化石が見つかります。大地はグリーンタフと呼ばれる緑色凝灰岩で占められ、その石は「荻野石」として切り出されています。町内を巡ると石垣が多いことに気づきますが、納得です。

２００万年前に陸地になった高郷町には、塩坪層と呼ばれる海成層が分布。地層の厚さは約１００mもあります。これまでに、貝やウニ、サメの歯や魚の骨など多くの化石が発見されています。古くは江戸時代、会津藩士の田邨三省が著した「会津石譜」にも、一帯が貝化石や竜骨が産する所と記されています。
１９７０年、塩坪層からクジラ類の骨化石が初めて発見されると、その後、カイギュウやサメの歯化石など、地元の人の手によって相次いで発見されました。それらの貴重な化石は、２００７年に閉校となった小学校の校舎を活用してた化石ミュージアム「カイギュウランドたかさと」に展示されています。ちなみにカイギュウとは、かつて海にいた哺乳類で、ジュゴンやマナティの仲間です。玄関でお出迎えしてくれる「アイヅタカサトカイギュウ」は、町内で発見された新種とのこと。すごい大発見ですよね。

館内には４つの展示室があり、屋外には化石が発掘される地層（塩坪層）の石が用意されていて、化石発掘体験ができます（別途１人３５０円／小学生以上／要事前申込）。早速、ゴーグルと手袋、ハンマーとノミをお借りしてチャレンジ！　好きな石を選んで堀り出すのですが…ムムム結構、硬い。でも、気持ちはすでに考古学者。さらに掘り続けると出てきました！化石は、貴重なものを除いて持ち帰ることができます。展示室の内容も充実しているので、お子さんの夏休みの自由研究にいかがでしょうか。